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屋根からの眺め アーカイブ

2008年12月02日

1202 ピンホールカメラとか

恩師の神戸芸工大S先生と、神戸の茅葺き巡りをしてきました。
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ニュータウンと茅葺き民家が隣り合う、神戸市北区。茅の環で繋がれば、この状況は神戸という街の財産にもなると思うのです。

国営明石海峡公園予定地に建つ、藍那茅葺き交流民家を久し振りに訪ねました。
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雨戸を締め切った暗い屋内で、障子に浮かぶ雨戸の節穴から射す光が何だかカラフルです。

近づいて良く見てみれば、屋外の景色が天地逆さまに写っています。
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節穴と障子で、針穴写真機になっているのですね。
ただそれだけですけれども、何だか嬉しい。誰かに見せたい気分です。

光の芸と言えば、先日福井市のおさごえ民家園を訪ねた折にもありました。
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かまどに火が入り、屋内は煙と水蒸気でもうもうとしていたのですが・・・

茅葺き屋根の隙間から差し込む光が、もやに反射しているのかビームとなって伸びていました。
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ただ、それだけ何ですけれども。

2009年12月21日

Knife Ridge (シリーズ 茅葺く風景)


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てっぺんで景色を楽しんでいる訳ではありません(多分)
棟の水平や密度を確認するには、上に立ってみた感覚で確認するのが一番なのです。
棟には杉皮や竹といったデリケートな素材を使っているため、ダメージを与えないように足場に出来るのが、てっぺんの角材(ヒ(樋)と呼びます)しかないという事情もあります。

2010年08月02日

0801 萩 行 '10

怪我をして以来初めて山口県の萩の町を訪ねて、母と祖父母が眠るお墓に参って来ました。
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山道の先にある田舎の墓地なので車椅子でどうかな?と思っていましたが、何とかなるものです。視点が変わると、以前は全然気付かなかった迂回路がちゃんとあるのを見付けました。
地元のおじいさんおばあさんたちがお参りされているのですから、えぐい急坂以外のアクセスが無いはずは無いのに、目には映っていても意識できないものは見えていないものですね。

毛利家の菩提寺である東光寺まで足を延ばした帰り道、葺き替えて間もない茅葺き屋根の小さな家がありました。
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松下村塾の前身となった「玉木文之進旧宅」とか。公開されていたので見学させて頂きました。
昨年末に葺き替えたそうで、ボランティアの案内の方が「70代の職人が20代の後継者連れて葺きに来ました」と、嬉しそうに話してくださいました。

そういえば神戸でのくさかんむりのイベントに参加して下さっていた方も、山口県で茅葺きの修行をはじめたと聞いておりましたが、元気でやっておられるのでしょうか。
茅葺き屋根はその土地毎の日々の暮らしの中で育まれて来た文化ですから、地域性豊かな日本の茅葺きを次代に伝えるためには、各地に深く根を下ろした後継者が育つことが、とても大切なことだと思います。

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