茅葺き現場日誌@美山.北/甚兵衛」カテゴリーアーカイブ

0914 古屋根の解体/茅出し

昨日は一日断続的に強い雨が降り続きました。屋根屋休みです。

一昨日屋根めくりをして開けた穴から、屋根裏に保管されている茅を出します。
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家の方が25年に渡って刈り貯めた「茅貯金」が屋根裏一杯に詰まっていました。
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半日かかって出してもまだ半分残っています。
どこの家でもこれくらい頑張って貯めていてくれたら、「茅葺きは高価だ」と言われる事も少なくなると思うのですが・・・
まあ、確かに茅刈りは重労働ではありますが、楽しんで出来る範囲だけでもね。

今日は天気も持ちそうなので、北側の大間もめくり始めました。
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屋根裏の奥の方に詰まった茅は、こちらをめくって開いたところから出した方が段取りが良いですし。

小間と同じように、古茅は捨てるものと再利用するものに分け、さらに使う分は長さ毎に分けて束ねておきます。
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古茅は耐久性に劣るところもありますが、完全に乾燥していて縮んで緩む事も無いので、軒裏の雨のかからないところに使うにはむしろ適しています。

つまり、葺き始めたら最初に使う事になるので、足場の上に保管しておきます。
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材料がかさばるので、茅葺きにはとにかく広い足場が必要となります。

0912 古屋根の解体

9月に入った途端に夏は終わってしまったようです。
霧雨がやや肌寒く感じるなか、葺き換える屋根をめくり始めました。

この程度の雨ならば、ホコリが立たなくて結構ですけれどね。

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屋根を解体しながら再利用できる古茅は選別して、長さ毎に束ねておきます。
茅を束ねるために藁を穂先同士で結んだ「サンバイコウ」(相変わらず名前の由来は判りません)を、お施主さんが用意してくれていました。

昼から雨がやや強くなって来たために屋根めくりは中止して、棟飾りの「ウマノリ」(千木)を降ろしました。
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通常の美山の棟収めだと、棟養生の杉皮を押さえている「カラミ」(横木)はウマノリで挟んでいるだけなので、ウマノリを降ろすと必然的に杉皮までめくってビニールシートで養生する必要があるのですが、こちらの家では針金で縫い止めてあったので、とりあえずそのままにしておきました。
前回、約25年前の葺き替えは滋賀県の屋根屋さんがされたそうで、屋根のかたちは同じでもやはりやり方は微妙に違います。

その後、南側の足場も組みました。
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こちら側は葺き換えるのは上半分だけで下半分は差し茅とするために、足場に置く材料も少なくて済むのでやや小さめの足場です。

0911 久し振りの美山

美山町の「かやぶきの里」こと、伝統的建造物群保存地区に指定されている北の集落で仕事が始まりました。

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考えてみると美山での仕事はほぼ一年ぶり。
現在でも茅葺屋根の葺き替えが当たり前の美山では、お施主さんはもちろんご近所の厳しい目にも鍛えてもらって修行して来ました。
地元ならではの緊張感もありますが、やっぱり落ち着きます。
何と言っても、住宅として使われている屋根の葺き変えには、文化財等とは異なるないやりがいがあります。

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まずは足場組みから。
軒の高さに合わせて丸太足場を番線で組んで行きます。

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夕方集落裏手の山に、「ユキワリ(棟飾りの上に横に渡す丸太)」にする杉を搬出に行きました。
茅倉庫に運んで乾燥させておきます。