反対側の屋根のケラバも差し茅で手直しし、棟もあるべき高さにまで積み増しました。
棟の高さは減ったというより、元々少し低めだったようです。
杉皮の下には「ひしゃいだ」(潰した)ヨシが敷かれていました。低めの棟とともに近江の茅葺き屋根に見られる特徴です。
屋根を葺いている茅材も全て琵琶湖のヨシのようですし、前回は滋賀県の職人さんが京北のスタイルに合わせて葺かれたのではないでしょうか。
棟飾りの材料を段取りします。ウマノリを刻むのも屋根屋がやります。
雨風に曝されるウマノリには栗の木が最適です。
栗は傷んで細くなっても最後まで芯は残ります。輸入木材など用いると見た目はしっかりしているようでも内部から腐って空洞化し、突然落ちて来ることもあり注意が必要です。