0527 葺き上げ/夏の鳥

投稿日: カテゴリー: 茅葺き現場日誌@砂木の堂

カヤマル過ぎて初夏の陽射しの中、今朝は砂木の谷にアカショウビンの高笑いが響いていました。
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夏がすぐそこまでやって来ています。

カヤマルでずいぶん葺いて上がることができましたが、最後の方になるにつれて葺く茅を棟の下に差し込んで行かなければならないので、また少しばかり面倒な手間がかかります。
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下地を直すために古茅を引き抜いた分だけ、棟が下がってしまっているので、隙間に丸太を差し入れてこじ上げます。

このお堂の屋根のかたちは寄せ棟ですが、美山の民家で一般的なかたちの入母屋なら、破風が棟と小間(妻側の茅屋根)を縁切りしているので、小間だけを手際良く葺き替えることが出来ます。
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そういう意味では、破風は単なる装飾ではありません。

0529 刈り込み/竣工

投稿日: カテゴリー: 茅葺き現場日誌@砂木の堂

棟の際まで葺き詰めたら、ハサミで刈り込んで仕上げます。
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最初に両サイドのカドを決めて、それを規準に上から下へと、足場の丸太を外しながら刈りつつ下りてきます。

軒まで刈って下りて来たら、先に軒裏をきれいに刈り落として・・・
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最期に軒の上を刈込むと、軒端が決まって完成です。
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足場を解体して掃除をしたら、できあがり。
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カヤカルで良い茅を集めて頂いたし、地元砂木の皆さんがお堂に被さっていた木を切って下さったし、カヤマルでみんなで葺いたこの屋根は、きっと長持ちしてくれると思います。