051223 雪の日

投稿日: カテゴリー: 屋根からの眺め茅葺屋の住まい@砂木の家/新築

この冬は数年振りに雪の多い年になりました。
軽トラで美山の自宅へ戻ったら、駐車スペースがこのとおり。
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5時前に帰って軽トラを停めるスペースをつくったら7時。さらに乗用車を掘り出したら9時。
汗をかいてお腹をすかせてようやく家に入ったら、水道が凍っていて風呂にも入れず暖かい食事も出来ず・・・

豪雪地帯という程ではありませんけれども、ここに家を建てようと思えば雪への対応も考えない訳には行きません。
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060223 里山の庭師

投稿日: カテゴリー: 屋根からの眺め茅刈り里山

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交流民家の屋根がようやく竣工にこぎ着けたので、あいな里山公園内にある茅倉庫周辺の茅刈りを行いました。ここは、茅葺屋が市民事業として「あいな茅システムズ」を展開している拠点であり、茅葺きのバックグラウンドソフトである茅刈りを中心とした、里山の維持管理に取り組んでいます。

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茅場の中にあったカヤネズミの古巣。茅場を代表する野生動物で、親指くらいしかないとても小さな野ネズミです。

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こちらは、ウグイスの古巣。茅場の脇に生えている、シノダケの葉を編んでつくられています。

かような生き物達に、生活の場を提供してきた里山の多様で豊かな自然環境は、人が生産活動の場として活用することで産まれ維持されてきました。里山は使ってこそナンボ。保護という言葉は似合いません。もちろん、使い方を間違えるようでは困りますけれども・・・
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茅刈りを済ませて、日の光が当たるようになった茅倉庫のまわりは、まもなく春の野花に飾られるでしょう。林の縁の落ち葉かきをしたところには、早速モズがやってきてエサを探していました。
人の営みの蓄積が風景をかたちづくる。正しい営みを重ねていくことでしか、美しい里山を取り戻すことはできません。
sh@

060228 リキオウ/マルゴ

投稿日: カテゴリー: 屋根からの眺め

カヤマルでは参加者に、生の現場を体験して職人やお施主さんと本音で付き合ってもらい、茅葺きの良さも苦労も身を以て感じてもらいたいと願っています。
そこで、「お客さん」意識を払拭してもらうためにも、現場でバリバリ働けるように、「地下足袋持参」に拘っているのですが、参加者の殆どは地下足袋をお持ちではありませんから、どこへ行けば買えるのか?どんなものを選んだら良いのか?毎回地下足袋購入ガイドを用意してきました。
で、そこで推奨してきたのが「力王」の「ファイター」と、「丸五」の「ジョグ足袋」なのですが、地下足袋のトップブランドである力王は、時折日経新聞の題字下広告に顔を出します。
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日経新聞と地下足袋という取り合わせを、何ともユーモラスに感じてしまうのは僕だけでしょうか。
しかも、コピーがまた良い。現行は「個性ある精品」。以前は「確かな踏み応え」フミゴタエ!
さらにその前は「強い、履きよい、かっこ良い」だったはず。カッコイイ!自分で言っている!
sh@

060314 トタンは茅葺きの缶詰

投稿日: 6件のコメントカテゴリー: トタン考屋根からの眺め

現在、日本の茅葺き屋根のほとんどにトタンが被せられています。
茅葺き民家愛好家の方からは、「カンヅメ」等とよばれてあまり評価してもらえないようです。

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しかし、トタンを被せたからこそ、茅葺き屋根を成り立たせていた伝統的な農業が行われなくなった後も、これほど多くの茅葺き民家を残せて来れたことは、間違いなく事実です。

トタンで覆われた屋根は、まさしく「茅葺きの缶詰」なのです。茅葺き屋根に厳しい時代を乗り切り、未来へ託すための。
sh@