« 0524 (茶祖) 刈込み | メイン | 0601 差したりめくったり »

2007年05月30日

●0530 (茶祖) 刈り落としました

このブログを訪ねて下さっている皆様、長らくご無沙汰してしまって申し訳ありませんでした。
5月は丁稚サガラと二人、あちこちの現場へ助っ人に渡り歩く毎日で、あまり工程の参考にもならないと思い、ブログの更新も滞ってしまっていました。

しかし、手(葺く技術)の揃った職人集団が、それぞれの現場に責任を持ちながら協力し合える体制が整えられているからこそ、ここぞというところだけ少し手助けに行くということも出来る訳で、それは大工さんや左官屋さんの世界では当たり前に行われていることなのでしょうけれども。屋根屋(茅葺き職人)でも私共のグループでは、後継者難がどうこうという状況から脱して、そういったことを当たり前として、お施主さんと接することができるようになりつつあることを知って頂きたいという思いもあり、今さらご迷惑かなとも思いましたが、1ヶ月分のブログをまとめて更新してしまいました。

興味がございましたら、お時間のある時にでも読んで頂ければ幸いです。

さて、永谷宗円生家の刈込み、続いています。
0529P1080018.jpg
軒裏を刈り落とし、軒先を仕上げていきます。

軒の端を揃えて、完成です。
0529P1080027.jpg
刈込みは人数がそのまま工期に繋がる工程です。1人あたりの仕事量がはっきり現れるのは、助っ人としては評価が厳しくなる分だけやりがいがあります。

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kayabuki-ya.net/notebook/mt-tb.cgi/230

コメント

どうされたのかな〜と、少し心配していました。お仕事ということで何より。
こちらもまた茅文研のお手伝いがまたぼちぼち始まります。

花がたみ さん、コメントありがとうございます。

ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
まだ助っ人のドサ回りは続いておりますが、ぼちぼちと働いております。

また、北陸の茅の話しも聴かせて下さい。

お忙しいのかなぁ?と思っていましたら、
たくさん、upされていてうれしかったです。
みな風景のいい所ですね。

この間、和と唐の住まいの違いのお話を聞きにいったら、茅葺きのこともありました。和は、茅などの植物なんですね。。土に帰るものを尊いとする文化だったそうです。

美山などは、職人さん、若い人もたくさんおられるのですね。
そんな話もうれしかったです。

kokubo さん、コメントありがとうございます。
こんなブログを楽しんで頂いてありがたいことです。

和と唐の住まいですか、興味深そうな話しですね。
10代の頃に、廃屋の写真に添えられた「自然から生まれた日本家屋は、人が住まなくなれば速やかに自然に還る」という意味のキャプションをみて、美しいと感じたことが、今の自分の生き方に大きく影響しています。

美山を中心に若い世代が育ち、茅葺きという職の鎖が繋がって行っているのは、やはり何といってもナカノさんの功績が大きいことです。

プロフィールの写真、変えられましたか?
すばらしいですね〜

これから夏になると、一日中外でのお仕事は大変ではないですか〜?冬の寒さもつらいでしょうが、夏の暑さもからだにこたえますね。
でも、なされる仕事の一つ一つが、すべて、日本の美しい風景を守り育てることにつながるものなので、すごいと思います。

この間山歩きをしたとき、かやぶき屋根の家の前を通りました。すごい存在感がありました。思わず、屋根屋さんのことを思い出しました♪

とまとん さん、コメントありがとうございます。

mixiのプロフィール写真は梅雨の季節向けに変えてみました。普段は「現場写真」ばかりで「きれいな」写真はなかなか撮れないので、古い写真を引っ張り出してではありますが、思い出した頃に変えています。楽しんで頂ければ幸いです。

茅葺屋根も意外と照り返しがきつくて、夏の屋根の上は表裏から炙られて正直きついです。梅雨で仕事が滞るのも困りますが、梅雨明けも恐ろしい・・・

茅葺き屋根は主張しないのに存在感ありますね。確かに。

毎日暑い中、ごくろうさまてす。先日はコメントの返事ありがとうございました。 つい今日の午前中の話なのですが、舞鶴にある茅葺き民家(舞鶴ではなかなか見つけられないのですが)で先週までは建っていたのですが今日、そこを通るとその民家が取り壊されていました。どのような事情にせよ、数少ない茅葺き民家が取り壊されてしまうのは寂しいもんですね。
ところでなんですが、今週の週末も美山で仕事をしてはるんですか?やってはるんでしたら行かしていただけないかと思いまして。 お願いします。

こま さん、コメントありがとうございます。

歴史ある建物が消えてしまうのは何とも寂しいものですね。
茅葺きの場合は、それが茅葺きである必然性を取り戻さなければ、これから先も残して行くことは出来ないと思います。猶予の時間のなさに焦りつつ、残すに足る理由を見出し、具現化することに微力を尽くしていこうと思います。

さて、週末は土曜日は雨でなければやっていますが、日曜日はこの現場は休みとなっています。

コメントする