0902 祭りのハシゴ

投稿日: カテゴリー: 茅葺き現場日誌@かやぶき音楽堂

完成した方の小間は足場も解体したので、一服するところは空が広くなりました。
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残りの小間の差し茅もほぼ終了。
あとは仕上げを残すのみです。
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その夜、胡麻の八幡さまのお祭りでした。
世話役の方が軽トラでまわりながら、スピーカーで「みんな家から出て来なさーい」と呼んでまわっていたので、呼ばれて行って来ました。
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お社には神輿が祀られて、境内には地元の皆さんの手作りの屋台が建ち並び、盆踊りは無いけれど昨夜の僕の地元のお祭りよりずっとにぎやかで、いかにもお祭りな雰囲気を楽しませて頂いて来ました。

かやぶき音楽堂に戻ってあらためて夕食。
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今夜はナカモリ料理長ではなく、お施主さんの息子さんが手料理を振る舞ってくれました。
何故か北アフリカの料理が並びます。
めずらしくておいしい料理でお腹が一杯になりました。

060901 八朔のお祭り

投稿日: カテゴリー: 砂木の里

美山の僕の暮らしている集落では、八朔のお祭りを9月1日にずらして行っています。
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この日に合わせて、午前中は集落総出で林道の草刈りをします。
その後昼から青年団?で盆踊りのやぐら建て。

夕方になると茅葺きのお堂に料理を持ち寄って集まり、お地蔵さんにお経を上げてから皆で頂きます。
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「持ち寄って」といっても僕は一人暮らしなのに甘えて、食べる方専門でした。

数年前まで盆踊りもこの地蔵堂の周りで行っていました。
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この光景は好きでしたけれども、日が暮れてから尾根の上の高台にある地蔵堂まで登ってくるのは大変な事もあって、今はゲートボール場の隣りにやぐらを組んでいます。

これは今年。
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我々青年団?ではやぐらを建てた後はかき氷を作ったり、金魚をすくうためにたらいに放したりするだけですが、
こうやって集落の人達が集まって下さって、茅葺きが近くになくなっても良い光景です。

0829 もう少し差し茅は続く

投稿日: カテゴリー: 茅葺き現場日誌@かやぶき音楽堂

かやぶき音楽堂のある胡麻にはとてものどかな風景がひろがっています。
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山や家の雰囲気は同じ丹波に違いないのですが、美山には無い広々とした感じが和みます。
山一つ越えただけなのに。

そして、かやぶき音楽堂の中はこんな感じになっています。もちろん、今だけ。泊まり込みなので。
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テントは・・・蚊帳だと思えば・・・
ハンモックは・・・?    銅鑼は私物ではありません。

残っている小間は午前中はずっと日陰で、夏に仕事するには最適です。
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しかし、日当りが悪いというのは、茅葺きにとっては厳しい条件です。
とはいえ僕とヤマダさんでここを担当した以上は、最初に傷んで来たらワカモノ達に示しがつかないので、差し茅にも気合いが入っております。

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眺めは抜群のかやぶき音楽堂なのですが、足場はこの通り。
この高さは結構怖いです。

0827 まだまだ差し茅は続く

投稿日: 2件のコメントカテゴリー: 茅葺き現場日誌@かやぶき音楽堂

入り口側の小間は完成して、大間の方も仕上げに入りました。
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ハサミはあくまで仕上げにかけるもので、差す過程である程度は屋根の平面ができあがっているのが理想です。
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差して上がる時にきちんと屋根のかたちが出来ていないと、足場用に吊ってある丸太を外してから、ハサミをかける前にでこぼこをならす調整が必要となり、余計な手間がかかってしまいます。

丁稚のワカモノ達が調整に苦労しているあいだに、反対側の小間にも足場を組んで差し茅を始めました。
今回のように屋根全体に差し茅をしてかたちを作り直す「総差し」では、軒を充分な厚みで丈夫につくっておく事が、長持ちさせるためにも肝心となります。

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古くなった屋根では手前のように軒の厚みは半分程に減っています。ここに茅を差すことで軒をつくり直して行きます。

ところで、我々が毎日使わせてもらっている洗濯機で、この白いアマガエルがいつも休んでいます。
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アマガエルは住む場所に合わせて体の色を変えているので、茅葺き屋根の上で暮らしている灰色の個体は良く目にしますが、ここまで白くなったのは始めて見ました。

間違って洗剤で洗ってしまった訳ではありません。

060823 旧南桑田郡の茅葺き

投稿日: 2件のコメントカテゴリー: 屋根からの眺め

かつて各地に出稼ぎして活躍していた、芸州屋根屋と呼ばれる広島の茅葺き職人さん達の記録をされている、マイミクの 青原さとし さんが出稼ぎ先の一つである亀岡に、調査のため訪ねて来られました。
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亀岡市南部の旧南桑田郡は、京都府と大阪市の県境=丹波と摂津の国境にあたる地域です。
美山の近所でもあるので、ご案内がてらに同行させて頂きました。

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自分とは立場の異なる方がヒアリングする内容は、とても興味深く勉強になります。

調査の結果はいずれ 青原 さんが記録映像へとまとめられて、発表されるのを楽しみに待たせて頂いていますが、僕個人の印象としては、亀岡盆地の南側では茅葺き職人と住人の方との関わり方が、我々の地元である北側とは随分異なる事が驚きでした。