0131 ススキ葺き工程

投稿日: カテゴリー: 茅葺き現場日誌@藍那交流民家

屋根の中程より上はススキを使って葺いています。もちろん、カヤカル2,3,で収穫したススキも使っています。
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ススキはヨシよりも寝かせた角度で屋根に並べます。さらに穂先の方に葉っぱが多く滑りにくいので、滑り止めの板は必要ありません。ただし、穂先の方が大きいと屋根の表面となる根元の方がすかすかになってしまうので、半分に切った短いススキを混ぜたりして角度を調整します。

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ヨシの場合と同じように両角を基準に真ん中を並べたら、押さえの竹を縫い止めていきます。
ヨシのようには滑らないので必ずしも必要ありませんが、作業が楽になるので足場丸太で仮押さえしています。

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押さえの竹は数人が並んだ上で、呼吸を合わせて足で踏み締めます。

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押さえ竹は引っ張ると締まり、離しても緩むことのない、トックリ結びというくくり方で針金を使って止めています。ヨシの場合も同じです。
かつてはワラ縄を用いていましたが、押さえ竹の緊結素材として、針金の方が長所が多く短所が少ないため、今回は針金を採用しています。

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屋根勾配に合わせて叩き揃えて、足場丸太を吊ったら一工程が完了。また最初から繰り返します。
sh@

カヤマル(2)の様子が

投稿日: 2件のコメントカテゴリー: 茅葺き体験会「カヤマル」

本日(1月30日)付けの朝日新聞社会面に掲載されました。
当日は、暖かい晴天が位置にち続き、参加者も職人さんも身体の動きが今までの中で一番良かったような気がします。一日で、茅を並べたり、タタキで叩き揃えたり、屋根裏で針受けを見学したりと、盛りだくさんでした。参加者の皆さんも充実した体験会に満足されていました。昼食は、いつもお世話になっている「あいな茶屋」による「シカ肉じゃが丼」と「野菜たっぷり粕汁」。毎回、美味しいお昼ご飯をありがとうございます。昼食時にカヤマル06のプログラムに連続参加されている方とお話していたところ、「今日の作業で、カヤ刈りの際の作業や手間の意味がよくわかりました。」という言葉が。うれしい限りです。

0129 カヤマル2

投稿日: カテゴリー: 茅葺き体験会「カヤマル」茅葺き現場日誌@藍那交流民家

カヤマルvol.2はいよいよ茅屋根の葺き作業に参加してもらいました。
茅を運んで、並べて、仮止めして、叩いて揃えて、縫って受けて、締めて、という一連の流れを体験してもらうことで、茅葺き屋根の仕組みを随分と理解頂けたのではないでしょうか。

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今回も事故なく終了し何よりでした。
大回転の活躍だった関係者の方々と、茅葺きに興味を持って参加して下さった全ての皆さんに感謝です。
残りはあと1回。次は仕上げ作業の予定です。
sh@

0127 (元)茅場に咲く野花

投稿日: カテゴリー: 茅葺き現場日誌@藍那交流民家

阿蘇から来た茅束に混じっていた、ツリガネニンジン、シラヤマギク、アキカラマツ、アザミ etc.
バイトのニシワキ君が名前を教えてくれたので、「雑草」から「野花」に格上げすることができました。
名前がわかるのってうれしいですね。
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何れも草原性植生に依存する植物で、日本から「原っぱ」が無くなっていくにつれて、次第に数を減らしているそうです。さすがに阿蘇は数百年単位で草刈り、放牧、野焼きによって手入れされてきた草原だけあって、これらの野花もまだ豊富なようです。
あいな里山公園でも、須磨ニュータウンの「原っぱ」でも、茅刈りを続けてさえいれば、いつか咲いてくれるはず。きっと。

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現場はこんな感じです。
ヨシ葺きからススキ葺きへの移行がほぼ終了しつつあります。
sh@