始まってますね

投稿日: カテゴリー: 茅葺き体験会「カヤマル」

カヤマル(1)を明日に控え、比較的暖かい雨の一日となりましたが、すっぽりと屋根に覆われている現場は、淡々と作業が進んでいました。 下地に組まれた竹。どこかで見覚えが・・・? カヤマル06に先立ち、あいなで活動されているプレゼントガーデンの皆さんと一緒に伐り出した竹も、ここに使われてますよ。 きれいに縄で止められて、くみ上げられた様子を見ていると・・・、明日やることないジャン! ご心配なく。現場は色々仕事があるそうですから。

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0113 茅材搬入 ーススキー

投稿日: カテゴリー: 茅葺き現場日誌@藍那交流民家

九州の阿蘇山から茅(ススキ)が10tの大型トラックでやってきました。
いずれは里山公園とその周辺の茅刈りで、必要な量の茅をまかなえるようになりたいのですが、とりあえず今回は各地の「茅場」から買い集めて、カヤカルによる成果の不足分を確保しました。

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何しろ阿蘇のほかに、吉備高原、北上川、宇治川から10tトラックが4台も集まってくるのですから。今回は新築ということもあり本当にたくさんの茅が必要になります。そして、茅葺き屋根が想像以上に重いということもわかってもらえるのではないでしょうか。単純計算だと40t。
sh@

0112 軒付け工程

投稿日: カテゴリー: 茅葺き現場日誌@藍那交流民家

茅材は屋根下地に対して角度をつけて並べなければ、屋根の形になりません。そのために軒裏となる部分で、下地のほぼ45°勾配から一気に水平近くまで角度を上げてしまいます。
この軒付けで屋根の大きさや形が決まってしまう、最初の大きな山場となります。

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下地の一番下に据えられている木材が「カヤオイ」。断面が台形で角度をつける最初のステップとなります。要は下地の横竹よりも太ければ良いので、細めの丸太等も使われてきましたが、カヤオイの太さが一定でなければ、仕上がった時の軒の厚みがそろわないため、製材した角材を用いています。

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柔らかな茅材が屋根裏にはみ出してこないように、下地に一握り厚さのヨシをワラ縄でかきつけて行きます。
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その上に稲藁を一定の厚さで固定します。短くてテーパーのきついワラで角度を稼ぎます。ワラは水に濡れるとすぐに傷んでしまいますが、軒裏には雨水が回る事は無いので問題ありません。

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ワラの上に半分に切ったススキの穂先等の短い材料を並べて、さらに角度を稼ぎます。
必要な軒の厚みが出た段階で、茅材を並べるのに最適な角度に収まっているように調整して、最後に長く丈夫なススキを並べて茅押さえの竹で縫い止めます。
sh@

0110 古色が塗られる

投稿日: カテゴリー: 茅葺き現場日誌@藍那交流民家

「屋根屋さん、この肥やしみたいな臭いは何なんですか?」
「さあ、屋根の材料ではないですよ。古色に柿渋を塗らはったんと違いますか」
「えっ、あれってこんな臭いするんですか?」
「柿渋はウ○コの臭いしますからねえ」
ウン○の臭いは時間が経てば消えるけれど、古色を塗ることは竣工時に完成型を求めるわけだから、『つくり続ける公園』のコンセプトからぶれてしまわないか心配になります。
個人的な考えとしては、これから時間をかけて使い込んで、いい色出していけば良いのにな、と思います。
sh@

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レン(茅葺き屋根の垂木)。手前から1本目と3本目が、柿渋系塗料による『古色』着色がなされた新補材。
2本目はエイジングによる本来の『古色』が出た古材。