カテゴリー: 茅葺き体験会「カヤマル」
0116 茅干し
カヤマル参加者の皆さんに手伝って頂いた茅干し作業、いつ終わるとも知れず続いています。
当たり前のことですが、いくら茅葺き屋根に通気性があると言っても、湿った茅で葺いては屋根は中から腐ってしまいます。ですからきついことを言えば、充分に乾燥していなければ、ただの「濡れたススキの束」であって、茅とは呼べません。参加者の皆さんも「なぜ屋根葺きに来て、茅拵えを手伝わされるのか」納得しかねることもあったことと思います。
しかしながら、自然の産物である茅は工業製品のようには生産管理できません。雪が積もるとススキは潰され折れてしまって、茅として使えなくなってしまいます。
今年は初雪が重く、降る時期も早かったため、阿蘇でも雪に追われて刈り倒しておいた茅を、雪の下から掘り出して束ねたそうです。本来なら商品として受け取れるような品質ではないのですが、良質な茅を毎年産出して頂いている茅場だけに、天候不順が原因なら可能な範囲でこちらも協力させてもらうことにした次第です。
カヤマル参加者の皆さんには、十分な説明も出来ずお付き合いさせてしまって、申し訳ありませんでした。
sh@
あの茅束は今
0122 カヤカル3
カヤマル'06における茅刈りの最後に、あいな里山公園の中でも茅刈りを行いました。
茅刈りによって生まれる草原は、里山の生態系にとっても不可欠の要素です。里山公園に建てられる茅葺き民家が、民家の剥製の展示となってしまわず、文化としての茅葺きの継承、発展の場となるように、公園内にも良い茅場を育てていきましょう。
皆さん、おつかれさまでした。
いつか、刈りとった後には茅場に火入れができるようになると、尚良いですね。
sh@