0221 続々・葺き上げ

投稿日: カテゴリー: 茅葺き現場日誌@藍那Cハウス棟

葺き並べた茅の穂先が棟を越すようになったら、片側の屋根だけを先に葺き上げてしまいます。
両方から並べたら押し合いになってしまいますので。
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押さえ竹や縫い止めた針金に負担をかけないように、なるべく多くの人数で並んで掛け声をかけながら、息を合わせて押さえ竹を踏み固める様は、見ていると楽しいというか滑稽でもあります。
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しかし、体重をかけて引っ張っている針金が万一切れた場合に備えてバランスをとりつつ、渾身の力で踏み固めるのはなかなかの重労働です。
何より、地下足袋で竹を踏みつける足の裏が痛い。でも、靴でやると力の加減が出来ず竹が割れたりして具合が悪いので。

そんな苦労を重ねつつ片側の屋根は葺き上がりました。
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0224 まだ雪の季節

投稿日: カテゴリー: 茅葺き現場日誌@藍那Cハウス棟

さらに反対側の屋根も葺き上がり、いよいよ棟を積もうという時に、また雪で足止め。
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瀬戸内気候で本来なら冬場に乾燥して天気の良い日が続く神戸では、冬は茅葺き屋根葺き替えの好適期なのはずなのですが。

そういえば一昨年に交流民家を葺いた時も、神戸らしからぬ雪の多い年でした。
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藍那は雪と縁があるのか?

0229 刈込み

投稿日: カテゴリー: 茅葺き現場日誌@藍那Cハウス棟

棟も無事に収まり仕上げの刈込みが始まっています。
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屋根ハサミで茅葺き屋根の表面を刈り揃えて行きますが、一番丈夫な茅材の根本の部分を刈りすぎることの無いように、葺いて上がる段階できちんと屋根の面を出しておかなければなりません。
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傷んだ根本やケバをわずかに刈り揃えて行くことで、丈夫で美しい屋根の仕上がりを目指します。

刈込むハサミの先に太陽の暈の虹の環が。
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幻想的できれいな風景ではありますが、明日からの天気が心配です。

0305 しつこく雪の季節

投稿日: カテゴリー: 茅葺き現場日誌@藍那Cハウス棟

仕上げの刈込みもいよいよ表の一面を残すのみとなりました。
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今日は天気もよくて仕事が捗ります。

と、思っていたら一天俄にかき曇り、結構な勢いで雪が降り出しました。
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断熱効果に優れた茅屋根にはすぐに雪が積もり、積もると屋根の面を見通すことが出来なくなり、刈込みはとても難しくなってしまいます。

と、悩む間もなく雪は止み青空が広がりました。
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やれやれと胸を撫で下ろし、屋根に積もった雪を掃き落とします。

気を取り直して刈込み再開。
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ところが西の空にはもう次の雪雲が迫って来ています。

結局雪が積もって、雪を掃いて、晴れて、を3回も繰り返してしまいました。
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青空に舞う風花。
いつまでも雪の季節ではあるまいに。せわしない日でした。