0714 茅喰う虫

投稿日: 4件のコメントカテゴリー: 茅刈り体験会「カヤカル」

神戸市北区役所主催の茅刈りイベントの会場として刈らせてもらっている、花山中尾台の茅場の様子を見に行って来ました。
ここ数年茅刈りを続けて来た事で、茅になるススキの葉は良く繁るようになって来たのですが、ススキの花である尾花だけが立ち枯れてしまう事が続いているのです。
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しかし、時既に遅し。青々と繁るススキ野原の中に、若白髪のように混じる枯れた葉は、これから尾花をつける棹となるはずだった葉です。

刈れた葉の付け根を見ると、尾花のつぼみ(という言い方で良いのか?)が納めらてていた部分が狙い撃ちに、無惨に喰い破られてしまっています。
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冬の茅刈りイベントで見た状況と全く同じです。
ここには既に下手人の姿はありません。

茅刈りを繰り返す事で雑草だらけだった斜面がススキの生い茂る野原になりつつあるのに、秋になっても一面の尾花が銀色に陽に輝くさまを見られないのは、ご近所に何とも申し訳ない思いです。
何より毎年種を飛ばせないままでは、ススキの今後が心配です。
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せめて犯人の顔だけでも拝んでやりたいと、原っぱをかき分けようやく見つけ出しました。
入り口?らしき小さな穴が上下にひとつずつ。しかし喰い破って出て来た様子はありません。

で、中に居たのがこれ。
酷い写真で失礼かとは思いますが、どなたかこれが誰だかご存知の方がおられましたら、ぜひとも教えてくださいませ。

※ニカメイガの幼虫のようです。山本正臣 http://twitter.com/#!/hitakijo 様が教えて下さいました。

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もう2本、穴あきのススキを見付けて家に持って帰り、どんな成虫になるか確認したかったのですが、ススキがすぐに枯れてしまい失敗でした。
相手がわかれば来年対策も考えられようというものですが、幼虫だけ、それもこんなピンぼけ写真だけで同定なんてできるものなのか甚だ不安ですが・・・

茅葺きフォーラム開催のお知らせ

投稿日: カテゴリー: 未分類

㈳日本茅葺き文化協会による
茅葺きフォーラム「茅葺きは地域資源」「茅葺き職人談義」が
鹿児島県南九州市知覧町にて開催されます。

日時:2011年6月4日(土)〜5日(日)
会場:フォーラム/ちらん夢郷館ホール(南九州市知覧町郡6209-1)
情報交換会/知覧ふもと公園
宿泊   /富屋旅館 http://www.tomiyaryokan-chiran.jp/tomiya.html 又は市内ビジネスホテル
内容:4日 13:00〜総会
14:00〜フォーラム
パネリスト/厚村善人(知覧町茅葺き技術保存会) 中坊真(九州バイオマスフォーラム) 中村澄治(茅葺き職人・熊本人吉) 他
18:30〜情報交換会
5日 Aコース8:30〜13:00(知覧武家屋敷-茅葺きの宿雅叙苑-隼人駅or鹿児島空港)
Bコース8:30〜18:30(知覧武家屋敷-茅葺きの宿雅叙苑-青井阿蘇神社-岩屋熊野座神社-青蓮寺阿弥陀堂-太田家住宅-明導寺阿弥陀堂-八代駅)
参加費:資料代/一般¥2,000 会員¥1,000
情報交換会費/¥3,000
宿泊費(1泊朝食)/¥6,300
見学会費(バス代、昼食費等込み)/Aコース¥3,000 Bコース¥4,000
主催:㈳日本茅葺き文化協会
共催:知覧茅葺き技術保存会
後援:鹿児島県南九州市 南九州市知覧町観光協会
アクセス:鹿児島中央駅西口より11:30発送迎バス
申込・問合:㈳日本茅葺き文化協会事務局
〒300-4212茨城県つくば市神郡108
Pone/029-867-5829 Fax/029-866-2339 E-mail/info@kayabun.or.jp
締切:5月20日(金)

お知らせ 茅葺き現場体験会「カヤマル'11@美山」を開催します

投稿日: カテゴリー: 未分類

京都府の「茅葺きの里」、南丹市美山町にて
実際に職人が施行中の茅屋根葺き替え現場に地下足袋持参で参加し、
お施主さんや職人、集落の方々との交流を通じて
リアルな茅葺きを体験出来る機会、
「茅葺き体験会 カヤマル'11@美山」の開催が決まりましたので
参加を希望される方の申込受付を開始します。
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●茅葺き現場体験会 カヤマル'11@美山

期日:2011年5月3(火)日〜5日(木) 2泊3日
会場:京都府南丹市美山町高野地区 砂木集落
(宿舎は砂木公民館、男女別の大部屋、共同での自炊)
参加費:学生/¥8,000 一般/\16,000
(送迎費、滞在費、保険料含)
定員:15名(学生優先枠10名)
申込締切:4月25日
(期日前でも定員になり次第に締切ります)
主催:茅葺屋 協力:砂木区、美山茅葺株式会社
問合:info@kayabuki-ya.net

詳細/申込:http://www.kayabuki-ya.net/plans.htm

茅刈りカレンダー '10-'11

投稿日: カテゴリー: 未分類

今年も茅刈りの季節が巡って参りました。
開催が決まったものから順次ご案内させて頂きます。
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12/4 茅刈りイベント in 花山中尾台 終了

1/9(雨天順延1/10) 茅刈り体験会ヨシ刈り編 カヤカル@淀川 終了

2/6(雨天順延2/13) 茅刈り体験会ススキ編 カヤカル@神戸落合 終了

2/11(雨天中止) くさかんむり 茅刈りイベント 終了

3/5 茅刈り体験会@木曽三川公園 かろまい11 終了

イベント詳細は下記↓

◎[茅刈り体験会ススキ編「カヤカル@神戸落合」] P1163818.jpg

期日:2011年2月6日(日)雨天順延2月13日(日)
会場:神戸市須磨ニュータウン内茅場 (神戸市須磨区落合団地白川ランプ周辺)
集合:AM9:45 神戸市営地下鉄名谷駅 北側ロータリー(TAXI乗場)
:AM10:00 現地
解散:PM15:00 予定
内容:茅刈り体験、茅と茅葺きに関するレクチャー(屋外)
参加費:¥300(保険、資料代含)
申込:緊急連絡用に◯当日朝に連絡可能なEメールアドレスをこちらまでお送り下さい。開催、延期の判断は当日朝行います。
持物:弁当、水筒(会場近くにコンビニ有)、タオル、滑り止め付きの軍手、長袖上下の汚れても良い動きやすい服装、斜面で作業できる靴でお越し下さい。
主催:茅葺屋
問合:info@kayabuki-ya.net
ご注意:中学生以下は同伴の保護者の責任下でのみご参加頂けます。
会場周辺には駐車場がありません。
自家用車でご参加の方は須磨パティオ駐車場(有料)等をご利用下さい。

昨年の様子はこちら

'07年の様子はこちら

◎[くさかんむり 茅刈りイベント]

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期日:2010年2月11日(金)祝日 雨天中止
会場:神戸市北区淡河町荻原 茅場
集合:自家用車でのアクセス:AM10:00 北区淡河連絡所 駐車場有り
公共交通でのアクセス:神姫バス利用

AM9:00発 三ノ宮神姫バスセンターより吉川庁舎行き→淡河本町北下車(9:35分着)バス停よりご案内します。

解散:PM15:00 予定
内容:茅刈り体験
参加費:¥500(保険代、資料代含む)
申込:保険加入のため◯氏名◯住所◯生年月日◯電話番号と、

緊急連絡用に◯当日朝に連絡可能なEメールアドレスをこちらまでお送り下さい。
締切:2011年2月4日(金)
定員:20名(申込多数の場合は抽選)
問合:ogo@kusa-kanmuri.jp
持物:弁当、水筒、防寒着、タオル、滑り止め付きの軍手、汚れても良い動きやすい服装でお越し下さい。
主催:淡河かやぶき屋根保存会 くさかんむり
協力:神戸市北区役所、茅葺屋
ご注意:中学生以下は同伴の保護者の責任下でのみご参加頂けます。

◎[茅刈り体験会@国営木曽三川公園「かろまい11」] 0903karomai.jpg

東海地方ではまだまだ"茅熱"が高くありませんが、地元でも何かできないかと思い立ち、始めたのが"かろまい"です。今回刈った茅は公園内にある茅葺民家の屋根になります。また、茅場(ススキ等の群生地)を手入れすることで、様々な生き物にとって暮らしやすい環境をつくることができます。

国営公園ということで一般の人にも参加してもらいやすいやさしい茅刈です。
また、この公園は濃尾平野が誇る大河"木曽川"の生き物をテーマにした公園で、水族館あり、観覧車あり、茅場ありと一日楽しめる公園です。
初春のさわやかな一日、気楽に名古屋観光兼ねて、"かろまい11"に参加しませんか?

ご希望の方は、氏名年齢を明記の上、メールにてご連絡下さい。
ご参加お待ちしております。
立松 昌朗
atsuro23@hotmail.co.jp

日時: 2011.3.5(土) 10:00〜
場所: 国営公園木曽三川公園 河川環境楽園
http://www.kisosansenkoen.go.jp/~kasenkankyou/hakkenkan/

追伸:
遠方の方で、都合がよい方は当日夜は岐阜で泊まっていきませんか?
人数が集まれば、昨年茅葺屋さんに葺替えていただいた岩村の茅葺民宿にて宿泊できます(この辺り農村景観日本一らしいです)。
地元のおっちゃんたち呼んで、囲炉裏を囲んで鍋パーティーしましょう!

0717 キセカヤ+ヨシズ

投稿日: 4件のコメントカテゴリー: かや葺きかさね着「キセカヤ」

てっぺんまで苫を並べたら、棟の隙間を塞ぎます。
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基本的には「稲架掛け(はさかけ)」するのと同じ収まり。茅葺き屋根の見せ場でもある棟仕舞いも、苫葺きではあっさり済ませます。

薄くて軽い苫葺きの屋根。屋根の外断熱としては屋上緑化が注目されていますが、遥かに重量の軽いキセカヤなら、建物にそのための補強を必要としません。つまり遥かに安価にできます。と、いうことは工事そのものが環境へ与える負荷も小さくてすみます。
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こんなに薄いのなら「ヨシズ敷いとけば良いのでは?」と思われるかもしれませんが、こんなに薄くても屋根として葺かれていますから、雨を漏らしません。
ヨシズだと雨を通して濡らしたあと、日陰にして乾き難くしてしまいます。瓦葺きでももちろん、RCの屋上に設置した場合など、既存の建物を傷めてしまうことになりかねません。苫葺きなら建物本来の屋根も守ります。

軒を刈り揃えて、瓦屋根との隙間にヨシズを編み込んで、完成。
苫は下地の竹に吊ってあるだけなので、強い風に葺かれても孕まずに、たなびいて力を逃がします。万一飛ばされても藁が散らかるだけ。
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今回は切り妻の瓦屋根と周辺の環境に似合うように、落ち着いたデザインを心がけましたが、「着せる」建物に合わせて様々な姿に仕立てることも可能です。

ヨシズは屋根ではなく開口部に使わないと。ヤマダさんの伏見産ヨシの立て簾と、十三産ヨシの簾をしつらえて、縄文部屋モノノケ仕様が出来上がりました。
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どのくらい快適になったのか?数値データは現在武庫川女子大学の学生さんが鋭意解析中ですが、この夏の猛暑をここで過ごしたサガラに、ぜひ直接に住み心地を尋ねてみて下さい。

12月5日に予定しておりました、カヤコヤ'10@淡河/神戸は、諸般の事情により中止せざるを得なくなりました。

皆様にご迷惑をおかけしてしまったことを深く反省し、教訓として、今後参加者の皆様により安心して楽しんで頂ける茅葺き体験会の開催を目指して行く所存です。

このたびは私共の準備不足からご迷惑をおかけしてしまい。本当に申し訳ありません。
重ねてお詫び申し上げます。