カテゴリー: 茅葺き体験会「カヤマル」
カヤマル(2)の様子が
本日(1月30日)付けの朝日新聞社会面に掲載されました。
当日は、暖かい晴天が位置にち続き、参加者も職人さんも身体の動きが今までの中で一番良かったような気がします。一日で、茅を並べたり、タタキで叩き揃えたり、屋根裏で針受けを見学したりと、盛りだくさんでした。参加者の皆さんも充実した体験会に満足されていました。昼食は、いつもお世話になっている「あいな茶屋」による「シカ肉じゃが丼」と「野菜たっぷり粕汁」。毎回、美味しいお昼ご飯をありがとうございます。昼食時にカヤマル06のプログラムに連続参加されている方とお話していたところ、「今日の作業で、カヤ刈りの際の作業や手間の意味がよくわかりました。」という言葉が。うれしい限りです。
カル(3)の収穫をマル(2)で確認
0212 カヤマル3
070205 茅刈り体験会のお知らせ
第14回 茅刈り体験会 「カヤカル'07」開催いたします
神戸市とその近郊ではニュータウンに近接して、現在でも多くの茅葺きの集落景観が保たれています。
しかし、毎年の草刈りを必要とする伝統的な農業が行われなくなると、屋根を葺く茅を得る場所でもあるススキ野原=茅場(カヤバ)は失われ、材料の不足から葺き替えが困難となっています。
一方で、ニュータウン内の幹線道路法面などの遊休地では、ススキがセイタカアワダチソウのような雑草に混ざって薮をつくっています。この薮は年に一度の刈り取りを続けると、やがて一面のススキ野原に遷移していきます。
手入れの行き届いたススキ野原は景観として美しく、生態系としてもススキ野原に依存する、たくさんの貴重な動植物の住処となります。
住民参加で維持される身近で豊かな自然を抱くニュータウンは、これからの人と自然の共生の在り方を示してもくれています。
さらに、ニュータウンで刈り取ったススキを、周辺の茅葺き集落の屋根の葺き替えに用いることは、農作物でも人でも常に田舎から都会へという一方通行の流れに対して、逆向きの新しい流れを生み出す機会でもあります。
ぜひ、冬晴れの一日に鎌を手に取って、団地の中に育まれる茅場での茅刈りを体験し、新しい時代の茅葺き文化に参加するとともに、十数年に渡って茅刈りを続け再生した、街中の茅場というビオトープの豊かな自然にも触れてみて下さい。