051017 茅葺きの 普通の 家

茅葺き民家を、お金持ちの道楽や数寄者の趣味ではなく、ふつうの住宅として使ってもらいたいと思っています。
文化財として遺して行くだけでは、文化としての茅葺きは滅びてしまいます。

住宅として使って行くためには、文化としての茅葺きが今の社会にとって必要とされることと、建築としての茅葺きが住む道具として充分機能することが必要です。
茅葺きを次代へ繋げて行くためには、このソフトとハードの両面で茅葺きを支える、新しい仕組みが必要ということです。

ソフト面では文化としての茅葺きの意義を探り、それを広く知って頂くためにカヤマルカヤカルカヤコヤ 等の活動を行っています。
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ハード面では建築としての茅葺きが、現代住宅として使われるために必要なことを検討し、検証するために、茅葺屋の経験に基づいて考える、「茅葺きの 普通の、家」 を建ててみる事に決めました。

普通の とは、住宅として現代的で快適な生活を送れる「普通に暮らせる家」であり、茅葺きならではの快適さや自然と共生した生活を送れる「普通の装飾ではない茅葺き」 と、いうことです。

田舎暮らしをする住宅として、ログハウスや瓦葺きの古民家などと同列に、茅葺きの家が選択肢として上げられるようにしていきたいのです。