1212 茅刈りイベント in 花山中尾台

第2回目の開催となる、神戸市北区役所主催の茅刈りイベント
昨日の雨は止んだもののまだ雲は厚く、時折日が差す程度では、午後からの茅刈りまでにススキが乾いてくれるかどうか気を揉む、昨年と似たような展開となってしまいました。
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そんな状況の中で、今回も朝から黙々と参加者のために鎌を研ぐ、丁稚サガラ。

午前中は神戸市の茅葺き民家保存への取り組みと、茅刈りについてのレクチャー。
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そうこうしているうちに弱いながらも陽も射して、アスファルトも乾いて来ました。茅場のススキも乾いている頃でしょう。

そこで、午後から茅場へ移動してみると、 茅が無い・・・
ように見えるくらいに、尾花(ススキの穂)のつきが良くありません。
と、いうかほとんどついていません。
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夏に様子を見にきた時には、勢い良くススキが伸びていたのですが・・・
昨年「みんなで刈っていけば、秋になるごとにススキの穂が輝くようになりますよ」とか、参加者の皆さんに話していた手前、八多町での茅刈りに続いて、なんだか格好のつかないことになってしまいました。

尾花がついていないと、ぱっと見てススキなんだか、雑草なんだか良くわかりません。
ススキの株を探しながらの茅刈りとなってしまいました。
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お米が不作の年には、同じイネ科のススキも生育が悪く、何年か前の冷夏の際には文化財修復のための茅材が、全国的に不足したことがありました。
今年も夏に雨続きだったせいでしょうか?
でも、近くの高速道路法面では一面の尾花が揺れているので、この茅場だけ不作なのが腑に落ちません。

もっとも、刈ってみれば穂は無いながらしっかりと棹は立っていて、束ねて茅に拵えることは問題なくできました。
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むしろ、細くて真っ直ぐで、茅としてはなかなかの品質です。

尾花のついていない棹の先をよく見てみると、一応穂はつくられているものの、開かないまま枯れてしまっているようです。
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さらにその穂の穂首の辺りを見てみると、ハカマに包まれた茎がえぐり取られたように切断されていました。
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何かの虫の食み跡のようにも見えますが・・・
それにしても近辺でこの茅場だけ?全部?

昨年に続いてナンバンギセルの花の跡が見付かりました。
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ススキの地下茎に寄生する植物ですが、こいつが爆発的に増えてススキの精気を吸い取ってしまった訳でも無さそうです。
数はそれほど多くも無くて、万葉集にオモイグサと詠まれた印象通り、控えめに咲いていた感じでした。

道の辺の 尾花がしたの 思ひ草 今さらさらに なにか思はん

来年こそ、一面のススキが秋の陽射しに輝くさまが見れると良いですね。

おまけ。
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文化財課の方が持って来て下さった、サヌカイトの石包丁。
実験!「縄文人は石器で茅刈りをしたのか?」の詳細と検証は、こちらに、いずれ、そのうち、UPされるかもしれません。

僕の個人的な感想としては、肥料喰いの米や麦の本格的な栽培が始まるまでは、葺き替えの度に出る大量の古茅の需要が無いので、分厚い茅葺き屋根を葺くために広い面積で茅刈りをするよりは、もっと他の方法で屋根を葺くと思いますけれども。